WineBox #8「My Guitar like a Holy Wine」
​インタビュー: モリシー (Awesome City Club)

今回のプレイリストはAwesome City Clubのモリシーが選曲。
JONI MITCHELL『A CASE OF YOU』で始まる、やわらかなギターサウンドが中心の16曲。
JONI MITCHELLのこの曲は、愛する人をワインに喩えたラブソング。

ーOh, you are in my blood like holy wineー
(私の血には聖なるワインのようにあなたが流れる)


そんなlike holy wineから取って、タイトルは『My Guitar like a Holy Wine』。
 

「最初ワインに絡めて、パッと出てきたのがこの曲でした。
寄り添っているギターの感じが好きだな~と思いまして、”寄り添ってくれるようなギター”から派生して、ワインが主役ではなく、主役にワインが寄りって、そのワインにギターが寄り添う。そんなテーマです。
友人のお店に行ってワインを出してもらって、そこのスピーカーから実際に音楽をかけながら、
ワインに合うかどうかっていうのを試してみたりもしました。」

 
ワインをはじめ、お酒が好きというモリシーがそんなお酒好きのために素敵な音楽を演出。
 
 
 

優しい流れの中、T-Bone Burnetteの『Zombieland』で雰囲気が少し変わり、少し世界がグラグラしてくる。

「酔いがまわり始めたときの1曲で、ホントそのために入れたものです。
でも最後はちゃんとNick Drake『From The Morning』なんですよ。ちゃんと朝を迎えるという(笑)
夜から朝にかけてというのを考えました。
一通り吞んだ後、朝はやっぱり気持ちよく起きてほしいので(笑)」

 

 

お酒を飲んだ夜の流れから、お酒を上手に呑んで翌朝はすがすがしく迎えたい、というお酒を愛する人ならではの思いが込められらた選曲だ。

「ワインが結構好きですね。うちにも置いてありますし、お店でも吞みますね。妻と。
妻も僕も赤のフルボディが好きです。
近所にナチュラルワインが置いてあるお店があって、

ビールとかも色々好きですが、例えば夫婦の記念日とか休日とか、ゆっくりしたいときに飲みたいお酒がワインなんですよね。

 


気になるのはミュージシャンの1日の流れだ。
夜型になってしまうことが多いのだろうと想像するが、モリシーの場合は違うようだ。


「僕は大体朝7時に起きて、コーヒーを淹れて、妻が仕事に出かけていくので妻が作ったお弁当の残りを朝ごはんにして二人で食べて、いってらっしゃ~いと送り出した後に近所を散歩するんですよね。
30分くらい散歩してから、まず楽器を弾きます。
そのときの気分でギターもしくはピアノを何も考えずにとりあえず弾く。
で、そこから大体仕事のことを始めます。案件だったり、レコーディングの準備だったりとか。
気づくと夜8時くらいになってて。
そこから飲みにいく、みたいなルーティンです。
妻と飲んだりとか友達と飲んだりとか。でも結構妻と飲んでますね。
ビールで始めて、量はそんな飲めないけど、珈琲焼酎吞んでからワインとか。

Awesome City Clubのメンバーでありながら、DAOKO、 須田景凪 、 Mega Shinnosuke、mihoro*などのライブやレコーディングに

参加しているモリシー。
Awesome City Clubの前、サイケデリックロックバンドのthattaで活動していた
当時もバンドと並行して長山洋子の「じょんがら女節」の作曲で知られるた西つよしのバックバンドを務めるほか、PENPALSのHAYASHIのバンドNACANOのプロデュースなど、とにかくジャンルの枠を飛び越えたミュージシャンであることが伺えるが、多岐に渡る活動は吞みの席がきっかけとなることが多いと言う。
 

「とりあえず飲みにいくのがすごい好きだったので。
今も変わらないんですが、大体そういう吞みの席で“やってみようよ”というお話になって。
thattaもそうだし、Awesome City Clubもそうでした。」

 

様々な現場で演奏するには技術はもちろん、器量が必要不可欠となるがどのように養ったのだろうか。
 

「当時深沢のほうにあったとあるライブハウス(現在は学芸大学のMaple House)で、セッションミュージシャンというか、ホストメンバーっていうのをやってました。それがひょっとしてキャリアの始まりかもしれません。
楽器を弾きにくるお客さんがいて、それに合わせていく、みたいなお仕事ですね。
それが初めてお金をもらったときでした、お仕事として。
高校三年生とかそれくらいのときですね。
そのあとは色んな人たちと色んなバンドをやりました。
ライブハウスをまわりながらきちんと活動するバンドの最初がthattaでしたね。
なのでバンドマンとしてのキャリアはthattaが初ということになるのかな」

 

 

自分の中にないものをもっているバンドしかやったことがない。

Awesome City Clubはシティポップやファンクなどのブラックミュージックをベースにしたサウンドである一方で、thattaはAwesome City Clubとはまったく異なる、ひずんだギターが鳴るアンダーグラウンド要素が濃いバンドだ。
 

「この音楽ジャンルに特化しているとかがまったくない人間で。
thattaをやり始めたときとかも、実はああいうアンダーグラウンドな音楽は聴いたことがなかったんですよ。
普通に尻叩かれながら、“ここのギターはこういう感じだ”とか言われながらやってて(笑)
Awesome City Clubを始めたばかりのときは、
僕のまわりの人たちはthattaのイメージを持って僕を見ているから全然イメージにないって言われたりしたんですが…でもACCの初期の曲は荒々しさが残ってるってよく言われますね。
今やっている現場とかもそうですけど、自分の中にないもののほうが多いですね。
かと言って自分の中に何があるんだと言われたら・・・今でも僕よくわかんないという(笑)」

 

モリシーの演奏は、こういうギターをやってほしいと言われたらそこに寄せていくスタイルだ。

「役者みたいな感覚に一番近いかもしれないです。
ジャンルごとに、寄せていく。
役者さんとかのインタビューを読んでて、“何者にもなりたいと思わなかったから役者やってるんです”っていうのがあったんですが、

すごいわかるな~と思いました。」

 

 

ミュージシャンにとって変幻自在は最強の武器だが、モリシーがギターを触るきっかけとなった音楽とは?
 

「音楽が好きだなと思ったきっかけは…
小学校5年生くらいのときに初めてギターをさわったんですけどそのときにB’Zの『CALLING』を聴いて、稲妻に打たれて、
お母さんにギターがやってみたいとお願いしたのがきっかけだったんですよね。」

色んなことを含めて、Awesome City Clubです。

 


Awesome City Clubは10月に「僕らはオーサムシティで生きていく」と宣言した。
2013年の結成、そして2015年のデビュー、節目ごとにバンドのテーマや方向性を定め活動してきているAwesome City Clubの新たな宣言だ。


 

「バンドという形態じゃなくてもいいよね、というお話にはなりました。
今までは5人組バンドって言ってて、マツザカが抜けてから4人組バンドになって、今回ユキエちゃんが抜けて、3人組バンド…って別に言ってもいいんでしょうけど、別にそうじゃなくてもいいんじゃない?みたいな。
なんかバンドってひとつのこの・・なんだろう、しきたりというか方法というか、あるじゃないですか、みんなが思い浮かべるバンド像って。
なんかもうそれじゃなくてもいいよね、という話をして。で、みんなを巻き込むというか、みんながわらわらと集まってくれるようなグループにしたいよね、みたいな。
色んなことを含めてAwesome City Clubです、ってできたらいいと思っていて、“こうしなきゃいけない”というのはなくなりましたね。
今は舵取りをPORINとatagi二人がやってくれているので、彼ら二人が船長みたいな感じで、僕はうしろからのんびりと「どうすか?」みたいにやってる感じです(笑)
PORINはyardenって洋服のブランドをやっていたり、atagiは他のアーティストに曲を提供していたり、僕も他のアーティストさんの現場でギターや鍵盤を弾いたり、それぞれAwesome City Clubだけじゃない場所で活動しているので。」

 

大人になり、より自由に活動の幅を広げていきながら、それぞれ個として集まるAwesome City Clubという集合体となった。

  
「僕はもともと自由にやっていたタイプなのであまり変わってないといえば変わってないんですけどもしかしたらヴォ―カルの二人は自由になったかもしれないですね。色々と。それだけ大変なこともあるだろうけど。
でもコロナの自粛だったり、ユキエちゃんの脱退があったりで、ちょっとだけ人生考えるきっかけになりまして、一個好きなことをやろうと思って・・・地元の永福町でコーヒースタンドをやることにしたんですよ。12月6日から。
それもやっぱり自粛中にポッと考えたことで。
なんか根本的にミュージシャンってミュージシャンだけで生きていかないといけないの?と漠然と思い始めて。
なんかもうやっちゃおうかな、と。友達のお店を昼間に間借りして。夫婦二人で。
コロナ渦でそのバーもちょっと大変なのを見てて、どうせ昼間空いてるんだったら家賃半分払うからやらせてってお願いして。
もちろんツアーやライブがあるときは無理なので仕事が落ち着いている時期に不定期でやります。
午前中から夕方くらいまで入って、地元の人にも来てもらたいし、もちろんファンの方にも来てもらいたいです。
地元の人には僕が音楽やっているって知らない人もいるんですが、ファンの方もそんな地元の人たちも立場関係なくコミュニケ―ションできる場にしたいです。」

いつだって好きなことを、好きなままに、形にとらわれることなくやってきたモリシー。
これからはステージの上のモリシー、作品の中のモリシーだけではなく、コーヒースタンドの店主のモリシーとしての一面も見せてくれる。
コーヒースタンドに関する情報はモリシーのインスタグラムでご確認を。
そのインスタグラムアカウントで時折投稿されている弾き語り動画にも注目だ。

 

「歌が苦手なんですよ、僕。
苦手を克服しようと思ってインスタあげていますけど、自分の声を好きになれない。音楽が仕事だからこのへん全然よくねえな、って気になったりして。」

音楽への探求心の持ち主。
そんなモリシーによる選曲、「My Guitar like a Holy Wine」を聴いてワインを楽しんでほしい。

 

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WineBox No.8 - My Guitar like a Holy Wine

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